エグゼクティブになりたい?ただの〇〇になりたい? 

「これからは今のままでは通じないのです」

だいぶ前に、
ある会社からエグゼクティブ対象の研修を依頼されたときに
担当者の方がおもしろい言い方をされました。

「ただのおっさん達をエグゼクティブにしてやってください」

その会社は、
ある国内資本の会社が米国資本の会社に買収されました。

元の幹部はほとんどが残ることができ
そのまま日本支社として機能していたのですが、
本社のヘッドクオーターから
「幹部全員に『エグゼクティブプレゼンス』が足りない。
企業ブランドに関わるので、早急に改善するように」
と命じられたのだそうです。

(エグゼクティブプレゼンスとは→)

「国内資本のままのときは
普通のおじさんの雰囲気でもなんとかなりました。

でも、これからの競争社会で
企業としてもブランディングしていく上では
もっと洗練されたものを我々が持っていないと
通じないのです」

感覚的なものは人間にとって非常に重要です。
その感覚に訴えられる力は、
仕事でも社会でも一層重要になっていくでしょう。
外資系の買収という事態以外でも
人に何か卓越したものを感じさせる力は必要です。

「上に立つ人」が
それなりの雰囲気「エグゼクティブプレゼンス」を
求められるのは、
企業のブランディングとしても
顧客目線に応えることとしても
スタッフのモチベーションを維持することとしても
欠かせないことです。

あなたはただの〇〇と
エグゼクティブと
どちらになりたいですか?

何が「エグゼクティブ」と「そうでない人」を分けるのか?

「日本には『エグゼクティブ』と感じられる人が少ない」

これは昔、私がホテル会社に新入社員として入ったとき
ホテルを訪れるさまざまな国のエグゼクティブを見て
最初に思ったことです。

「エグゼクティブ」と感じられるのは
どんな人かを説明するのは難しいですが
少なくともパッと見て
「卓越した存在感」を感じられることでしょう。

例えば
「できる」
「成熟した大人」
「上層部」
「落ち着きや安定感」
などのワードやイメージを想起できることです。

私が勤務していたのは、5つ星クラスのホテルでしたので
出入りする方々は、ビジネスパーソンとしては
それが外国の方であろうと日本の方であろうと
それなりのポジションの人が
多かったはずです。

しかしながら
諸外国から訪れたビジネスパーソンの方々がはなつ
「エグゼクティブ然」とした存在感(オーラ)と
同様のものを持つ日本人は
残念ながらその頃は非常に少なかったのです。

そして、残念なことに
私が新入社員の頃からだいぶたった今でも
状況がそれほど変わっているとは思えません。
例えば日本の役職者と
ニューヨークあたりのエグゼクティブでは
その存在感や格、オーラに
大きな違いを感じてしまうことがもっぱらです。

何が「エグゼクティブ」と「そうでない人」を分けるのか?

もちろん「外見や雰囲気」ですが、
その意識を作る「自己認識と意図」が
そもそも違うことが大きいのではないでしょうか。

座り方からして違う

例えば、座り方って意識したことはありますか?
エグゼクティブ然とした人は座り方も違います。

軽く背筋を伸ばし、
男性の場合は足を広げすぎることはせず
肩幅くらいに開いて落ち着いた雰囲気で
座っています。
新聞を読んでいるだけでも
「違う」雰囲気が漂っています。

スーツの場合は、座っている際には
ボタンをはずしていますが
会う人が来るとさっと立ち上がり
ボタンを留めます。
実はその一連の動作だけでも
「できる」感が漂います。

しかし、
多くの日本の役職者は
だらっとソファーにしずみ、
ひざを大きく広げていることが多いです。
脱力した印象です。

そのくせ、なぜか上着のボタンは留めたままで
そこだけ苦しそうだったりすることも。
想像しても、「エグゼクティブ然」という印象は
ないですよね。

「座り方ねえ」と
ピンと来ないかもしれませんが
そういった日常の動作や、
ちょっとした振る舞いにおける
「見られる」意識と行動の差が
周囲に与える印象、オーラの有無の差になります。

ならべて見たときに歴然とします。

商談の初対面、大事な会合、
プレゼンテーションなどの場面で
エグゼクティブ然としたオーラで強い印象を残すか
「そうでない人」として何も感じさせないかで
信頼や期待を受け取れるかどうかは変わりますし
その後の物事の進み方や結果も違うでしょう。

もしかしたら、
そんな「エグゼクティブ然」とした人も
プライベートな空間では
もっと脱力しているしれません。

しかし、外に出て「自分」を見せるとき
一定の気の使い方をしているのは
間違いありません。

「見せ方」には自分の生身が大事

「見せ方」というと身だしなみや
服装ばかりを気にされますが
それは一部。

大事なのはもっと自分の生身に近いことです。

例えば
●ふだん見せる表情を締める
●会議のときなどの座り方やポジションに気を使う
●話す声や話し方を工夫する
●姿勢をよくする
●人とあいさつするときの様子やマナーをちゃんと学んでおく
●会食のときの食べ方やマナーをちゃんと学んでおく

どれも
「ものすごい特殊技術」は必要なく、
ただ、基本的なことを知って
そのとおりにやればいいだけです。

ただ、その「基本的なこと」は
どこかで習う必要が少しあるでしょう。

冒頭の研修では
参加者の方は「見せる意識」の必要性を
すでに感じていました。

ただ、
「具体的にどうすれば『見せる』ことができるか」
という知識や技術はやはり最初からきちんと
説明する必要がありました。

今まで何も意識していなかった
まずふだんの表情、姿勢、歩き方、
基本動作、声
これらの整え方、格の上げ方のポイントを
基本からお伝えしました。

こういう生身的なところって
「生まれつき」と放っておいている人も多いですが
実は変えられるところがたくさんあるのです。

研修の中では
今まで無頓着だった人は
「すごい伸びしろ」と肯定的に捉えた人も多かったですね。
実際、そのとおりだと思います。

ただの〇〇ではなく
エグゼクティブ然としたオーラを身につけたいなら
身だしなみや服装も重要ですが
こういったふだんの「見せ方」から
ぜひ、取り組んでください。

冒頭「おっさん」なんて言葉を使ってしまいましたが、
これは女性の方にも言えることです。

これがあなたの分岐点になるかもしれない