一流の人の表情-あなたは「謝罪」できますか?

謝る人の表情-あなたは「謝罪」できますか?

企業の不祥事や政治家の失言などで「謝罪」の場面を相変わらずよく見ます。

例えば謝罪会見を見て、いまひとつ納得できないのは何のせいでしょうか?

 

 

その「表情」が言葉を裏切っている

 

テレビでよく見る、不祥事を起こした企業や団体、人の謝罪会見。

冒頭、「申し訳ありませんでした」と言ってから
長い時間お辞儀をします。

↑まずここ、間違うとダメですからね。
最近は、「リスク管理」のコンサルタントなどがついて
謝罪会見のときの指導をおこなうケースも増えてきたので
前より、皆きちんと頭を下げるようになりましたね。

ポイントは「先に言葉を言ってから、頭を下げる」という
「先語後礼」の作法。
これは、正式なご挨拶の作法です。
きちんとしたお辞儀の所作も重要。
正式なご挨拶が必要なときはちゃんとできないと、
誠意そのものが疑われます。

ここで「すいませんでした」などと言いながら
ぺこんと頭を下げてしまうと
「雑」「いいかげんな態度」という印象になってしまい
新たな火種を作りかねません。

しかし、冒頭そんな風にきちんとした謝罪をしても
何か違和感を感じることありませんか?

 

それは、「表情」が「申し訳ありません」という言葉を裏切っているから。

頭を下げる前はまだ何とか表情に気をつけていても
その後の表情や態度が「謝罪」という場面に
適合していないことがよくあります。

お辞儀後、頭を起こしたときに始まり
質問などをされている間、
そして
会見が終わり、退場するまで、
「見られている」ことは、
わかっているはずなのですが。

人から見て
「反省していなさそう」
「表面だけ謝罪しているように見せている」
との印象を感じるような様子になってしまうのです。

その印象を作るのは
とろんとした無表情な目つき、締りの欠けた口元、
だらしないアゴの角度など。
何というか、弛緩してしまっている様子です。

服装もポイントですね。
だらしない服装、
派手なアイテムを無頓着に身につけた様子では
「軽く考えている」と思わざるを得ません。

本当に反省しているときの人って
もっと違う様子ですよね。
例えば表情や態度は、こんな言葉で形容できます。

「沈痛な面持ち」
…なんてことをしてしまったんだ、という気持ちが表れる

「神妙な面持ち」
…悪いことをしてしまった、つぐないたい、という気持ちが表れる

「緊張した様子」
…どれだけ非難されるのだろうか、どうすればよいだろうか、
というせっぱつまった気持ちが表れる

だいたいは、こういった様子のどれかか、
いくつかの複合体で、その人の端々に
つまり、
表情や目つき、姿勢、声音、身だしなみや服装に
現れます。

「重たく受け止めている」
「真摯に反省している」

が、言葉以上に伝わってくるのです。

そういう様子を見て
取材側とか、メディアで見ている人とかが
「ああ、とりあえず事態の深刻さは把握できているんだ」
「真摯に反省する気持ちがあるんだ」
と感じられれば、安心もしますし
共感も涌いてきます。

しかし、逆に感じられない、となれば
「なぜ、事態の深刻さがわからない?」
「反省する気持ちはないのか?」
と追求し、責める姿勢に傾きます。

今まで、開いても意味のなかった会見、
逆に火に油を注いだ結果になった会見は
こういった「印象の問題」が端を発していることが
ほとんどです。

こんな会見を見ると、
上に立つ人、表に出る人には
その表情や態度が表現するものに
注意を払うことは、責任の一つだとよくわかります。

 

明確な態度は言葉に勝る

 

表情や態度など、言葉以外の部分で、
感情や意図、考えが伝わることを
「ノンバーバル(非言語)コミュニケーション」
と言います。

人間は多くの場合、言葉そのものよりも、
その言葉を発したときの周辺情報を見ます。
それが表情や声音、動作を含む態度です。

人間は相手が見せる態度を、
視覚を中心とする感覚器官で素早く読み込み、
判断に反映させることを無意識に行います。
これはコンマ数秒の素早さです。

反対に言えば、その反映される印象が、
言葉そのものとマッチした明確なものであれば、
伝えたいことが
相手の無意識レベルにも効果的に伝わる
ということです。

いまだに多くの人が「言葉」の方を重要視しますが
どんな美辞麗句でも、そらぞらしい表情や言い方では
まったく人に刺さらないことはよくおわかりでしょう。

相手の判断に強い影響や変化を与えるのは
私たちは表情や声音、動作など
実はノンバーバルののほうが強いのです。
これは、さまざまな研究によって
よく知られるようになってきましたが
「メラビアンの法則」がとても有名ですね。

あなたが「上に立つ人」または
「ワンステージ上を目指す人」であれば
「ノンバーバルの大切さ」は
よく理解しておかなければなりません。
説得力や影響力も左右する要素だからです。

この「ノンバーバル」の要素、
表情や視線、声や話し方、動作、姿勢
服装などが印象をどう左右するか
どう相手の印象に働きかけられるかを
よく理解できれば
コミュニケーションの力は上がり、
説得や影響の力は磨かれます。

日頃からの意識が重要

「ノンバーバルな部分」は
急に意識しようとしても難しいです。
日頃から意識していないと、
「今日は『謝罪』だから気をつけよう」と
思い立っても、無理な話です。

「意味のない謝罪」「炎上する謝罪」
になってしまった今までの例でも
たぶん、そのご本人たちは、
故意にダメな表情や態度になっていたわけでは
ないでしょう。

いつものように、できる範囲で気をつけていたが
本来通用しない気の付け方なので
足りなかった、というだけなのです。

「人の心理や反応に影響を与えるノンバーバル」
に無頓着であるのは
何の得にもならないばかりか、
リスクさえも生むことがよくわかります。

深刻な謝罪会見では
表に出た人の表情や態度が
謝罪にふさわしいものかどうかで、
社会的心証は大きく変わります。

問題の原因を説明し、
謝る側としての認識を言葉で示すのは大前提。
そこに付加しなければならないのは
「言葉とその他の表現が一致している」
ということです。

そして、「言葉とその他の表現が一致している」ことの
大切さは謝罪のときだけではありません。

顧客とのやり取り、部下とのやり取り、
会議に臨む態度など、
あなたのちょっとした表情や
目の動きや動作は
相手の感情や判断、思考に
発する言葉以上に変化を加える力があります。

ふだんから、
自分の態度がノンバーバルとして
どんなメッセージを発しているか、

自分の態度が生み出す印象は、
自分の伝えたい言葉とマッチしているか、

ぜひ意識をしてみてください。

 

 

 

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