一流はビジネスのときも香水やコロンを使う?

香水やコロンは

一流ビジネスパーソンには常識?

「香り」はビジネスで

どう扱うべきでしょうか?

 

 

「嗅覚」の影響に無知ではいけない

 

フレグランス=香水、コロンなどの類は体臭を隠すためのもの、そういった何世紀か前の感覚をまだお持ちの方はいませんか?「私は体臭がないから、「香水」なんて必要ない」、という人にいまだに結構お会いします。

そこは色々訂正が必要です。体臭がない、というのはその人の大いなる誤解ですし、現代のフレグランスはイヤな匂いを隠すのが主目的ではありません。

セルフブランディング、TPOを考えた身だしなみ、癒し、コミュニケーション、現代では「香り」は多くの機能を持ちます。

もともと「嗅覚」は他の器官(視覚・聴覚・味覚・触覚)と違い、脳の中でも本能的な働き、記憶や情動の役割をする場所に直結していることがわかっています。理性など関係なく、「記憶」「感情」「感覚」を揺り動かし、それらに影響するのです。

現在、さまざまな脳機能の研究が進んでおり、私たち一般人も何がどう脳に影響し、その結果感情や情緒に影響が及び、ひいては思考や記憶も左右される、などの情報に触れることもできます。上のような嗅覚への働きかけの重要性は知っておきたいのです。少なくとも何世紀か前の古い認識は捨ててください。香りは、ただの「臭い隠し」ではなく、現代のビジネスパーソンには意識したほうがいいイメージ形成ツールなのです。

ではどのように選び、身につけるべきでしょうか?

 

香りの装いを間違うと…

 

言い古された表現ですが、香りも装いの一種です。 服装と同じだと考えると、どんな香りを身につけるかはある程度想像がつきますよね。

よほど自由な職業でなければ短パンにTシャツというスタイルやまたタキシードのようなスタイルをいきなり身につけたりしないでしょう。ビジネスの時に用いる装いはそれなりにふさわしい雰囲気のものを選びます。

ところが、あまたあるフレグランスの中から、そういった「ふさわしい」香りを選ぶのはけっこう至難のワザですね。ですから多くの人はブランドや人からの薦めや雑誌情報に頼るのではないでしょうか。しかし辛い話ですが、そこでエイヤと選んでしまうと、間違うことも多いのです。

あるとき、本格的な経営をスタートしたばかりの若い経営者に装いのブランディングの相談にお越しいただいたことがあります。その人は素晴らしいことに、香りについても考えていらっしゃいました。それで、ビジネスタイム用に手始めに購入したフレグランス(オーデコロンやオードトワレ)も3〜4本持ってきていて、「これらはどうでしょうか?」と聞いてくれたのです。

このとき、本当に聞いてもらってよかった、と思いました。なぜなら、持ってきてくれたフレグランスはいずれもビジネスのイメージにまったく合わないものだったからです。例えば、ほの暗いゴージャスなレストランで合いそうなセクシーな香りや、逆にリゾートでバシャバシャ素肌につけるのが似合いそうな若者のイメージの香りが目につきました。

どう選んだのかお聞き「有名ブランドで、雑誌でほめていたものを見た中から、何となくデザインを気に入ったものを選んだ(いわゆるジャケ買い)」ということでした。

雑誌の情報も、ジャケ買いも間違いではありません。しかし、その前にどんなときに、自分をどんなイメージにしたいかをまず考えてみてください。「頼りがいあるふくよかな感じ」「知的でクールな感じ」「フレッシュで活動的な感じ」、ビジネスパーソンのイメージも色々あります。購入するときアドバイザーに伝えれば、ぴったりとはいかなくても、候補となるものをピックアップしてもらえて選びやすくなるはずです。

いずれにしても、ビジネスではやはり「爽やかさ」「清潔感」が大事なので、「濃い香り」つまり香りの元となるエッセンスの濃度が高いものや、ムスクなど動物系の香り成分が強い香り、スパイスが強い香りは避けてください。そういったフレグランスは、TPOで言えば夜の時間帯などでふさわしいもので、昼間のビジネスで信頼感や有能さを感じてもらうには向きません。

そして、香りを購入するときは、簡単に初見で簡単に買ってはいけません。最初は肌につけず、候補をサンプル紙(ムエットというのだそうです)につけてもらって、いったん持って帰りましょう。フレグランスは時間で香り方が変化します。最後のほうまで香って納得できるものがあれば、次につけて試してみることをおすすめします。

出会いの直感も大切ですが、つけたての香りで「好き」と思っても残り香くらいの段階であまり好きではない、ということもよくあります。

自分が本当に好きな香りであることは大切です。香りは自律神経にも影響します。つけている香りのせいで自分がリラックスできないとダメですから。

 

まず「ニオイ」をとってから

 

「身だしなみ」は色々な必要なポイントがありますが、中でもかなり大切なのが、ご自分の「臭い」つまり、体臭や口臭への注意です。上で「現代では『香りは体臭を隠すためのものではない』」と言いましたが、もともと体臭や口臭のイヤなニオイはフレグランスで隠せるものではありません。何世紀も前は、皆がそうだったのでしょうがなかったと思います。でも現代は違います。現代の嗜好に合わせてフレグランスの設計自体も変わっています。ですから、フレグランスをつける前にはイヤなものは極力消しておく必要があるのです。

繰り返しになりますが、人間が臭いを感じる器官「嗅覚」は、他の動物には劣るそうですが、それでも、記憶や認識にとても大きな影響があるそうです。何かの香りを少し嗅いだだけで、ふっと昔の記憶がよみがえってきたり、そのときの感情の動きが呼び覚まされたりしたことはないでしょうか?

食べ物の香りを嗅いで、「お腹すいたー!」と急に食欲を覚えたりしたことはないでしょうか?

ですから、申し訳ないですが、その人のまとう匂いが良くなければ、つまり「臭ければ」、どんなに良い人でも、劣悪なイメージが脳に強く印象づけられます。そうなれば、いつのまにか人から敬遠されたり見下されたりすることはどうにもしかたのないことなのです。

残念なことに、人間は臭います。それは当然のことなのです。人間は常に皮脂などを分泌しています。分泌されたものには常在菌がつき、その活動によって臭気を発します。「僕は(私は)あまり体臭がありません^^」は、ほとんどが間違っています。

自分の印象が大切だと思うなら、毎日のシャワーやお風呂で身体を清潔に保つのは、言うまでもない当然のこと。さらにビジネス時は、季節を問わず制汗剤の利用をおすすめしています。

 

つけ方はどう考えるか?

 

それから、つける場所とつけすぎには本当に注意しましょう。香りの種類やつけ方によっては「ハラスメント」や「マナー違反」になることもよくあるからです。

フレグランスはヨーロッパ発のブランド品が多いですが、ヨーロッパの有名ブランドの香りは
ヨーロッパのドライな気候や、香りのおしゃれに慣れた人々が多いという環境に合わせて作られたものです。ですから、ときどき日本の気候に合わないところがあります。

ヨーロッパに習ったつけ方を、ウェットな日本の気候の中で、しかもまだ香り文化が浸透していない日本でそのままやると香りすぎになるかもしれません。

最近はアジアや日本発のフレグランスも多いので、そのブランドの国に着目するのもいいかもしれません。

 

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つけるなら、最初は服を脱いだウェストや二の腕あたりにしてみましょう。夜なら、手首や耳の後ろあたりもいいですね。少し濃い香りのようだったら、足首かひざ裏あたりからはじめましょう。

つけすぎを避けるためには、一種類だけでなく、数種類の香りを使い分けるといいのです。同じ香りばかりを毎日つけていると、その香りに慣れすぎてしまい、どうしても嗅覚がマヒします。TPOを考えると、ごくオフィシャルなビジネスの時,.プライベートなどリラックスのとき、デート用ど、3種類くらいはお気に入りを持ちたいものです。

 

香りは「自分の輪郭」と思え

 

最近は一流のホテルのエントランスやエレベータホールでフレッシュなハーブや花など、とても心地よい香りに気づくことも多くなりました。「香り」も、もてなしのうち、と考えるホテルが多くなっているのですね。

そして一流の方も同じように「香り」も気遣いのうち、と考えている方が多いように思います。正直言って、一流の方が多く集うような場所は、そこに漂う良い香りで、はっきりとわかります。

では二流が集まる場所は?というと、その反対になるのです。

「二流感」がイヤな人はまず清潔にすること、自分の体臭を抑える「制汗剤」の使用が最低限のエチケットである、と上で言いましたが、それだけで終わらず「周囲の人にとって心地よい香り」や「自分の存在をそれとなく知らせる香り」をたしなむのが「大人のセンス」であり、今後はできるビジネスパーソンの有効な戦略になります。

「一流」はそう考え、きちんとフレグランス(香り)を身に着ける人が多いのです。

一流にならい、あなたが、自分の印象を大切にしたいなら安易に選んだものを安易につけてはいけません。それは香りに限ったことではありませんが、特に香りにはこだわりや注意が必要です。香りほどイメージを左右するものはありません。服装は完璧なのに、香りで失敗することもあるのです。

自分というブランドにふさわしい香りをあらかじめ選び、TPOをしっかり考えて装ってください。必ず、あなたが人に与えたい印象に沿ったものでなければいけません。香りはあなたの「第二の輪郭」であり、誰かからするとあなたに関する記憶と強く結びついたものとなります。

 

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香りは脳にダイレクトに影響する要素です。

ですから、一流になればなるほど、香りには気を使います。香りはあなたのブランドにもなります。この講座をご覧になると、フレグランスをつけこなす知識がつき、また自分の合うフレグランスを見つけやすくなります。

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丸山 ゆ利絵

プレゼンスコンサルタント®/アテインメンツ合同会社 代表

 

 

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